ペプチド速報
海外の一次情報を、その日のうちに日本語で。
摘発するかどうかを決める文書が、ホワイトハウスに届いていた
FDA/HHSが2026年10月14日、BPC-157等の人気ペプチドの調剤に関する「暫定アクセス政策」をホワイトハウスOIRAに提出したことが複数の報道で確認された。政策本文はまだ非公開で、法執行を一時見送る仕組みが想定されている。
適応外で使われた58件中12件、「高血糖のないケトーシス」という新顔の副作用が出ていた
日本肥満学会が2026年10月3日、安全な減量に関する声明を公表した。根拠はPMDAの2026年7月データで、GLP-1系薬の適応外使用に伴う有害事象のうちチルゼパチド58件中12件(20.7%)がケトーシス関連、セマグルチドは20件だった。
19万件の報告のうち、1,000件超が「目」に関するものだった
NPRが2026年10月10日、GLP-1薬に関するFDA有害事象報告(FAERS)約19万件のうち1,000件超が視神経症関連だったと報じた。大半は消化器症状等の軽症だが、視力に関する報告の分母がここで初めて明示された。
まさか爪に出るとは。痩せ薬を使う人の4割が、爪の異常を報告していた
欧州皮膚科学会(EADV)2026年大会で報告された多国籍調査。GLP-1薬の使用者は爪の剥離が39%(非使用者9%)、脱毛を伴う頭皮の炎症が50%(非使用者34%)と、使っていない人より高い割合で報告した。学会発表段階で査読前。
パイロットが痩せ薬を打つと、最低2週間は飛べない。もう「特殊な薬」ではなくなった
米FAA(連邦航空局)がセマグルチド・リラグルチド・チルゼパチドを、特別許可なしで航空身体検査医が資格を発給できる「CACI」区分に指定。開始時は最低2週間、用量変更後は72時間の地上待機が義務付けられている。
注射ペン12,000本、さらに3万本分の包装材。英国の倉庫に積まれていたのは、偽物のレタトルチドとチルゼパチドだった
英MHRA(医薬品医療機器規制庁)と警察が2026年10月14日、バーミンガムの倉庫を強制捜査。偽造レタトルチド・チルゼパチドのペン型注射剤12,000本超(時価約200万ポンド)と、3万本分相当の包装材を押収した。
マウスの寿命が延びた話の次に、人間のデータが出た。本題ではなかったけど
セマグルチドが老いたマウスの寿命を延ばした研究の後、Nature Communications誌にヒトでの初めてのランダム化試験データが出た。HIV患者対象の治験の副産物的な解析で、複数の老化マーカーが有意に低下。著者自身が事後解析・小規模である限界を明記している。
症状は軽いはずだった。なのに病院に行く人の割合は1.46倍に増えていた
米テキサス大学サンアントニオ校の研究が、中毒管理センターへのGLP-1薬の通報を分析。セマグルチド承認後の2.5年で通報は3,113件→6,920件に急増し、症状は軽いのに医療機関に対応・紹介された割合は23.0%→33.5%(1.46倍)に上昇していた。
「肝毒性があった」と報じられた論文を開いたら、「深刻な毒性は無い」と書かれていた
米医療報道KFF Health Newsが、BPC-157使用後の入院2件を報じ、根拠の一つに『2020年の肝毒性研究』を挙げた。本稿がNCBI E-utilitiesで同論文を直接確認したところ、結論は『深刻な毒性は認められなかった』で、肝臓への言及自体が無かった。
GLP-1系と視力障害、治療必要数は『3,333人に1人』という数字で出た
ラトガース大学の研究が、GLP-1薬と視神経の血流障害(虚血性視神経症)の関係を保険クレームデータで定量化した。治療必要数は3,333人・2,778人に1人。絶対リスクは低いが、50歳超・男性・多剤併用で差が広がる。
ブートレッグの『レタトルチド』を使った2人が死亡。FDAが報告を受理していた
CBS Newsの調査報道(2026年10月13日)によると、未承認の実験薬レタトルチドを名乗る闇市場製品を使用した後、2人が死亡したとの報告がFDAに提出されていた。FAERSへの報告内容と、米国の中毒相談窓口への通報件数の急増を一次資料ベースで解説。
産後6ヶ月以内にGLP-1薬を始める母親、7年で0.08%→1.9%の24倍に
USC Schaeffer Center(JAMA、2026年10月1日発表)の調査。民間保険データ約100万件の出産を分析した結果、産後6ヶ月以内にGLP-1薬を開始した母親の割合が2018年上半期の0.08%から2025年第1四半期は1.9%まで増加した。診断群別の内訳を一次資料で確認。
「レタトルチド」として売られた薬に、レタトルチドは入っていなかった。中身は正規品の8倍量のセマグルチドだった
豪TGAが2026年9月14日に警告を発表。「レタトルチド」表示の未承認製品を使った患者が、制御不能な嘔吐から食道裂傷を起こし入院した。検査ではレタトルチドは検出されず、代わりに未表示のセマグルチドが正規品の約8倍の濃度で検出された。
再生数はTikTokがYouTube Shortsの39倍。なのに『不正確さ』に差はなかった——本当に差がついたのは別の場所だった
肥満専門医5人がTikTok・YouTube ShortsのGLP-1系薬剤動画200本を評価した査読研究(Frontiers in Endocrinology、2026年10月2日掲載)。再生数は39倍の差があったが臨床的正確性に有意差はなく、未承認の調合製品の宣伝はTikTokで4倍多かった。
イギリスの薬局10軒に1軒、自分の店がネット上で『クローン』されていた。偽の痩せ薬を売るために
英国の薬局業界団体NPAが通信販売薬局100店舗を調査(2026年4月16日発表)。10軒に1軒が過去1年間に自社サイト・SNSを犯罪者にクローンされ、偽の痩せ薬販売に使われていた。被害を通報した薬局の96%がSNS企業の対応を、92%が規制当局の対応を『不十分』と回答。
連邦捜査官がペプチド販売業者の拠点を家宅捜索。3週間経っても、理由は誰も言わない
2026年9月23日、米サウスダコタ州ノースシオックスシティで「Apex」系列企業の拠点と関係者の住宅に、米郵政監察局主導でFBI・IRS犯罪捜査部が家宅捜索を行った。Apex Peptidesも同系列だが、当局はペプチドとの関連を一切公表しておらず、起訴・容疑も未発表のまま。
アメリカの雇用主、肥満治療目的のGLP-1カバー率が1年で72%→60%に低下。14%は2027年に打ち切り
米国の雇用主団体Business Group on Healthの調査で、肥満治療目的のGLP-1薬を保険でカバーする雇用主が2025年の72%から2026年に60%へ低下したと判明。14%は2027年までに打ち切る見込みで、薬局費用が薬剤費全体の25%を占めるまで膨らんでいる。
FDAが大量調合GLP-1の最後の合法ルートを閉じる提案。品不足はもう理由にならない
FDAが2026年4月30日、セマグルチド・チルゼパチド・リラグルチドの3成分を「503Bバルクリスト」から除外する提案を発表した。品不足はすでに解消済みで、今回は大量生産型コンパウンディング薬局がバルク原料から調合する法的根拠そのものを閉じる動き。パブリックコメントは2026年6月29日に締め切られ、最終決定は未発表。
ノボ社のセマグルチド特許が1件取り消され、独占期間が2037年から最速2031年に早まる可能性
欧州特許庁(EPO)の審判部が2026年10月9日、ノボ・ノルディスク社のセマグルチド特許(EP 3448416)を取り消した。分割出願のないこの特許が2037年まで保証していた保護がなくなり、他の有効な特許次第で欧州での独占は最速2031年に終わる可能性が出てきた。
検索数が1年で11倍に増えた美容ペプチド、注射での人体データは今も0件だった
2026年に検索数が急増した美容ペプチドGHK-Cuについて、本稿がPubMedを直接検索したところ、注射での人体データを扱う論文は依然0件だった。実名の皮膚科医・研究者も安全性データの欠如を公に警告している。
1年で151店が閉店。痩せ薬があけた「大きいサイズ」の穴
プラスサイズ専門アパレルのTorrid社が2025年度に151店舗を閉鎖し売上が9.4%減少。H&Mが大きいサイズの廃止、Mangoやターゲットも大きいサイズの在庫を大幅削減した。GLP-1薬の普及で体型分布が変化し、アパレル業界が対応を迫られている。
テキーラの看板ブランドが、1年で2割売れなくなっていた
英酒類大手ディアジオの2026年度決算で、テキーラ部門の売上が前年比21.1%減、主力ブランドのドン・フリオが19.2%減、カサミゴスが27.7%減と報告された。米国の酒類全体の売上も15.4%減で、GLP-1薬の普及との関連が業界内で指摘されている。
「離婚リスク2倍」の出典をたどったら、2018年の胃バイパス手術の論文だった
2026年春以降、英語圏で広まった「オゼンピックで離婚リスクが2倍になる」という報道の出典をPMIDで直接照合したところ、GLP-1薬を一度も扱っていない2018年のバリアトリック手術研究で、引用されている「2倍」という数字も実際は離婚ではなく結婚の確率だったと判明した。
手術台に上がった人の36人に1人は、もうその薬を使っていた
英国の多施設研究で、GLP-1受容体作動薬を使っている手術患者は、使っていない患者より誤嚥・逆流のリスクが11倍以上高いと報告された。119施設・4万7千人分のデータを分析した結果で、麻酔科医の間では患者が未承認ペプチドの使用を申告しないケースも指摘されている。
出典は本物だった。くっついていた論文番号が、別物だった
米退役軍人60万人超を対象にした大規模研究で、GLP-1受容体作動薬の開始後に複数の薬物使用障害リスクが下がったと報告された。この数字を検証する過程で、検索ツールが提示した論文番号が、全く無関係なラットの実験論文を指していたことも判明した。
「10歳未満には薦めない」と発表した同じ時期に、6歳児の治験が動いていた
WHOが2026年10月7日、小児・青年期の肥満管理に関する史上初のガイドラインを発表し、10歳未満への薬物治療・手術・デバイスは推奨しないとした。同じ時期に製薬大手2社が6歳児を対象にしたGLP-1薬の治験を進めていると報じられている。
「新発見」と報じられた論文は、4か月前に同じサイトが書いていた
セマグルチド・チルゼパチドの副作用をReddit投稿40万件から分析した論文の正体を、学術論文の一次データベースCrossrefで直接確認した。掲載誌は創刊間もない査読誌で、著者の1人は薬を作る会社から研究費を受けていた。さらに同じ内容が海外の科学ニュースサイトで4か月の間隔を空けて2回報じられていたことも分かった。
同じ薬、同じ年なのに「市場規模」が調査会社によって37億ドル違った
セマグルチドの2026年の世界市場規模について、調査会社ごとの推計を直接確認したところ、282.4億ドルと319.7億ドルという、同じ「世界全体」のはずの数字に37億ドルの差があった。さらに米国限定の推計を世界の数字と比べてしまう混同も起きやすいことが分かった。
裁判所自身のページに、みんなが欲しがる数字だけが無かった
GLP-1薬の副作用訴訟(MDL3094・3163)の係属件数は、報じるたびに違う数字が出る。裁判所の公式オーダー一覧ページに直接確認したところ、原因は単純だった。件数そのものが、一度も掲載されていなかった。
痩せ薬の副作用を消すための薬が、もう治験に入っていた
GLP-1系の痩せ薬は筋肉も一緒に落とすことが知られている。その筋肉減少だけを狙って抑える抗体薬trevogrumabとセマグルチドの併用試験が、ClinicalTrials.govで確認できた。1年で筋肉減少が約42%少なかったという報道もある。
訴えられたあと言われた通りにした会社が、四半期で売上4割増やしていた
ノボノルディスクに提訴されコンパウンド薬からブランド品へ転換したHims&Hersが、2026年第2四半期決算で売上7.53億ドル(前年比+38%)・会員290万人(+19%)を発表し、通期予想を上方修正した。規制と向き合った結果が、数字に出た。
自己負担100%のはずだった薬に、国防権限法が抜け道を作っていた
2026年度の米国防授権法(NDAA)により、TRICAREは条件付きで肥満治療目的のGLP-1薬を保険適用できるようになった。条件は「ネットワーク提供医の処方」と「包括的治療計画の一部」であること。現役軍人への一律禁止は国防総省から出ていない。
訴訟は一つではなかった。もう一つ、専用の法廷があった
GLP-1薬の副作用訴訟は胃麻痺を争うMDL 3094が知られているが、視力障害(NAION)だけを専門に争う別のMDL 3163が2025年12月に新設されていたことが、米連邦裁判所の公式記録で確認できた。審理はそれぞれ別の法廷で進んでいる。
スナック菓子が65億ドル売れなくなった、たった一つの理由
全米小売業協会(NRF)の分析で、GLP-1利用者の間食減少により米国の食料品売上が推計65億ドル失われたことがわかった。Kroger・Walmart・Costcoの対応が分かれており、Walmartは「客単価のわずかな低下」を自ら認めている。
添付文書を変えさせたのは、たった36件の報告だった
オーストラリアの医薬品行政(TGA)が2026年7月、GLP-1薬による視力障害(NAION)の自国報告36件を確認し、添付文書を改訂した。「視力低下が起きたら緊急に眼科受診、確定なら投薬中止」という具体的な対応まで明記されている。
「別の薬です」という説明は、いつも同じ文章だった
米最大級のGLP-1調合薬局Empower PharmacyがFDAから4回目の警告状を受けた。配合薬を「有意な差異がある別の薬」として売る根拠の説明文が、注文ごとにほぼ同一だったとFDAが指摘した。
罰する仕組みは、確かにあった。使われたのは8回だけだった
ClinicalTrials.govへの虚偽登録を正式に罰するFDAの制度「Notice of Noncompliance」が、2021年から2025年の4年間で8件しか発動されていなかった。本誌既報の偽治験8件もこのリストには含まれていない。
何かが起きたのは、独身の人だけだった
ハーバード大の経済学者による研究論文が、GLP-1系薬を使い始めた独身女性は結婚・同棲率が29ポイント上昇したと報告。既に交際相手や仕事がある女性には変化がなかった。査読前の論文である点に注意。
「もう売らない」と約束させた。でも削除の猶予は5日、実際の支払いは罰金の1割だった
米コネチカット州司法長官が、中国の国際通販サイト「Made-in-China」に、処方箋なしのGLP-1薬を米国向けに販売しないよう和解で約束させたと発表した。罰金は30万ドルだが、実際の支払いは3万ドルにとどまる。
ゴミ袋の中から出てきたのは、使用済みのGLP-1注射針だった
ニューヨーク市の清掃作業員が、廃棄物に混じった注射針で刺される事故が過去最多ペースになっている。市当局はGLP-1注射薬の普及との相関を否定せず、不適切な廃棄への罰金引き上げを提案した。
同じやり方で計算して、二社とも「自分の勝ち」と言った
イーライリリーとノボノルディスクが、2026年10月のEASD学会に合わせて発表した「間接治療比較」で、互いに逆方向の勝利を主張している。頭対頭の試験ではなく、異なる試験データをモデルで橋渡しした手法だという注記は、どちらの発表にも小さく添えられている。
ものさしは変えた。財布は変えなかった
米陸軍・海兵隊が2026年、体格基準を新しいウエスト身長比に切り替えた。一方でTRICAREのFAQは、痩せ薬は事前承認を得ても患者が費用の100%を自己負担すると明記している。基準は厳しくなったのに、お金は動いていない。
一度差し押さえられても、商売は止まらなかった
米司法省とFDAが2026年9月29日、偽造オゼンピックを中国から仕入れ米国内で転売したとしてインド国籍の2名を起訴したと発表した。FDAが2023年12月に押収・警告を出した後もスキームは続いていたという。
保証を約束した店と、誓約書を書かせた店があった
全米ブライダルチェーンDavid's Bridalは2026年5月、GLP-1で体型が変わっても対応する「フィット保証」を発表した。一方、他の複数のブライダルブティックは、体型変化による責任を負わないとする誓約書への署名を新たに求め始めている。
普通の荷物を装った箱の中身は、痩せ薬だけじゃなかった
米税関国境警備局(CBP)がシンシナティ港で2025年12月〜2026年3月、中国発の荷物300個超から個別出荷約5,000個の未承認ペプチドを摘発したと公式発表した。GLP-1系に加え、MOTS-C・TB-500・セマックスなど「研究用」ペプチドも混在していた。
使っている人の半分以上が、「買うのがつらい」と答えていた
米シンクタンクKFFの世論調査(2025年10月〜11月、成人1,350人)で、GLP-1系薬の使用者の56%が購入を「難しい」と回答。保険に入っていても27%が全額自己負担、14%はコストを理由に使用を中止していた。
未承認の減量薬12,000回分を押収、逮捕2人――英国の薬事当局が「過去最大」の摘発
英国医薬品庁(MHRA)が2026年5月28日、ノーサンプトンシャー州の施設で未承認のレタトルチド・チルゼパチドを含む約12,000回分を押収し、29歳の男性2人を逮捕したと公式発表した。担当者は「規制に、選ぶ余地はない」と述べている。
「例外も不服申立もない」——オハイオ州の3つの公的制度が、同時にGLP-1保険をやめた
オハイオ州立大学の教職員向け保険が2026年1月から減量目的のGLP-1薬カバーを打ち切った。同州の職員向けメディケイドも2025年7月から同様に打ち切っており、支出が4年で2.5倍に増えたことが背景。州議会は慌てて代替の払い戻し策を提出している。
「太らない理由」を聞かせたら、興味は45%から14%まで落ちた
米シンクタンクKFFの世論調査で、GLP-1系減量薬に「興味がある」と答えた米成人は45%だったが、条件を一つずつ追加すると数字は下がり続け、最後に「やめたら体重が戻ると聞いたら」という条件では14%まで落ち込んだ。2023年7月に実施された調査。
偽物の「マンジャロ」摘発、韓国で1年に4件から5,030件に急増
韓国関税庁が2026年9月17日、肥満治療薬の偽物・違法持ち込みの摘発件数を発表した。2024年はわずか4件だったのが、2025年に1,189件、2026年は8月までに5,030件と前年通期の4.2倍に達した。日本への「爆買い」現象の裏側で、偽物対策が急務になっている。
韓国人観光客が「マンジャロ」目当てに来日——地方の病院がSNSで「聖地」に
糖尿病治療薬マンジャロを求めて来日する韓国人が急増している。日本の公定薬価が韓国の自由診療より大幅に安く、韓国メディアは「スシジャロ」と呼ぶ。仁川空港では289件の摘発も出ている。
大学の新入生歓迎シーズンに、"Ozempidemic"という名前がついていた
米国の大学で、女子学生社交クラブ(ソロリティ)の新人勧誘期間にGLP-1系の薬を使う動きが広がっていると米メディアが報じた。現地では"Ozempidemic"という造語がつき、匿名の学生証言も紹介されている。
TikTokで買った"GLP-1パッチ"、成分も届いた会社も違っていた
非営利団体UltraVioletの調査によると、TikTokで"GLP-1パッチ"等を広告するアカウント200件超のうち約65%が女性の写真をプロフィールに使用。実際に購入した女性は、注文と異なる商品を2度受け取ったと証言している。
病院で処方されたマンジャロを、SNSで知り合った相手に横流し——大阪府警が3人を書類送検
大阪府警が2026年6月、医薬品医療機器法違反(無許可販売)の疑いで枚方市の女性ら3人を書類送検した。SNSで知り合った相手に、自身が処方されたマンジャロを無許可で販売していたとされる。
「やめる」か「続ける」かではなく、『半分に減らす』を比べた治験が出た
チルゼパチドの体重維持効果を用量別に比べた治験で、フルドーズ継続・5mgへの減量・偽薬の3群を112週追跡した結果が判明。ただし同じ論文には内容未確認の訂正(Erratum)が出ている点に注意が必要。
TikTokで人気のGLP-1動画、98%が個人・インフルエンサー制作だった
TikTokの#Ozempic等で人気の動画400本を分析した論文で、98%が医療従事者ではなく個人・インフルエンサーの制作だったと判明。情報の信頼性スコアも医療専門家アカウントの3分の2ほどにとどまっていた。
糖尿病のない人は、1年以内に3人に2人がGLP-1をやめていた
米国30医療システムのカルテデータを解析した研究で、糖尿病のない人の1年以内の中止率は64.8%、糖尿病のある人は46.5%と判明。中止した人のうち再開したのは糖尿病あり47.3%、なし36.3%だった。
ネットで広まった「92%」は、論文のどこにも書かれていなかった
コンパウンドGLP-1薬局を対象にした2回目の覆面調査論文を一次確認したところ、ネット上で拡散していた「92%が合成品」等の数字はabstractに存在しないと判明。実際の数字はオーラル製剤提供9.3%、ビタミンB併用56.0%など。
控訴しても、結果は変わらなかった。量産を続ける最後の言い訳が消えた
米第5巡回区控訴裁判所が2026年8月27日、FDAによるセマグルチド・チルゼパチドの「医薬品不足リスト」除外を適法と認める判決を下した。コンパウンド薬局側が求めていた、品薄を理由にした大量調合の継続という主張は退けられた。
一度負けたはずの薬に、1億ドルの"再挑戦"が用意されていた
セマグルチド単剤のアルツハイマー病治験EVOKE/EVOKE+が失敗した8か月後、アルツハイマー病協会が予算1億ドルの新試験「PROTECT-Cog」を発表した。今度は生活習慣介入とGLP-1系薬を組み合わせる設計で、単剤治療とは違う勝負に出る。
「つらかった」では、もう証拠にならなくなっていた
GLP-1薬の副作用をめぐる米国の集団訴訟で、胃麻痺を訴えるだけでは不十分とする決定が2025年8月に出ていたことが分かった。客観的な胃排出検査が必須となり、9月開催中の聴聞会の前提になっている。
薬の値段が、政権の号令で最大9割引きになった日
2026年2月、米政権主導の医薬品比較サイト「TrumpRx」が始動し、GLP-1薬の一部が定価の1〜9割引きで並んだ。ただしローンチ時点で使える薬はまだ限られ、専門家は恩恵の実態に慎重な見方を示している。
薬をやめた次の日から、心臓のリスクは積み上がり始めていた
GLP-1系の薬をやめると体重は思ったほど戻らない一方、心血管イベントのリスクは中断期間に比例して上がっていくと、2つの大規模研究が同時期に報告した。「太る・太らない」とは別の軸が見えてきた。
体重が10kg減ると、顔の脂肪はだいたい7%減る。という式が出てきた
オゼンピックフェイスと呼ばれる顔の変化について、Vanderbilt大学が体重減少量から顔の脂肪減少量を予測する式を発表した。20人規模の小さな研究だが、感覚で語られてきた現象に数字がついた。
世界では苦戦中の薬が、日本人のデータだけ見ると一番よく効いていた
ノボ ノルディスクのカグリセマは世界規模の治験で失速したとされる。だが日本・台湾限定の第3相治験では、68週で体重18.4%減という、これまでで最も強い数字が出ていた。
覆面調査でわかった。診察なしで、薬はもう出てきた
Yale大学がGLP-1通販サイト49件を覆面調査したところ、45件が処方箋を発行していた。摂食障害の既往を尋ねたのは約半数のみ。JAMA本誌に掲載された研究の内容を一次確認した。
薬をやめる前に、腸の内側を焼くという選択が出てきた
GLP-1薬をやめた後のリバウンドを防ぐ新しい選択肢が学会で報告された。十二指腸の粘膜を焼く内視鏡的処置で、315人規模の治験がClinicalTrials.govに実在すると確認できた。「続けるかやめるか」の二択に、第三の選択肢が加わりつつある。
訴えられる前に、自分から切り替えていた会社があった
テレヘルス2番手のLifeMDが決算で、コンパウンド薬からブランド品GLP-1への移行がほぼ完了したと発表した。新規患者の約95%がブランド品から治療開始し、体重管理の加入者数は約10万8千人に増加。赤字幅も縮小していた。
1本の記事が、1週間で7媒体に化けていた。その根拠の数字は今も争われている
米ニューヨーカー誌のペプチド特集が同じ論調で7媒体以上に広がった。記事が使った「29%が汚染」という数字について、業界側から異議が出ている。
自社のまだ売っていない薬の「偽物」を、自社が訴えた
イーライリリーが未承認の痩せ薬レタトルチドを違法販売した6社を提訴し、200人超を当局に通報した。直後にFDAは同じ成分名を含む警告状5通を追加発出。企業と規制当局が呼応して動いた展開を整理する。
同じ薬なのに、恵まれた子の方が多く処方されていた
350万人超の肥満児を分析した研究で、8〜11歳のGLP-1処方は社会的に恵まれた子供の方に約55%多く出ていることが判明。性別・年齢・併存疾患による差も大きかった。
565件調べて出た結論。「宣伝が、科学より先に進んでいる」
UCLAの整形外科医らがBPC-157等6種の未承認ペプチドについて565件の研究を精査した査読論文を発表。67%が動物実験のみで、ヒトでの効果は裏付けられていないと結論づけた。
警告を書いた本人が、『もう消していい』と言い出した
FDAが2026年1月、サクセンダ・ウゴービ・ゼップバウンドの添付文書から自殺念慮・自殺行動に関する警告表示の削除を製薬会社に要請した。根拠は臨床試験91件と請求データ224万人分の分析。ただし現行のラベルはまだ更新されていない。
この薬を作っている町の子供たちは、太ったままだった
デンマークの町カルンボーは、ノボノルディスクの工場に約4,500人が雇われ、住民税は10年で6回下がった。だが同じ町は今も国内で子供の太り過ぎ率が上位5%に入る。痩せ薬で潤う町が、自分の子供の肥満は解決できていない。
数千円の手数料を払わなかっただけで、特許が消えた
ノボノルディスクはカナダのセマグルチド特許の年次維持手数料(約1,200〜2,000カナダドル)を2018年を最後に納めず、2020年に特許が失効していた。米国では2033年まで守られる同じ薬が、カナダでは2026年からジェネリック参入が見込まれている。
60万人のデータが、静かに『依存症にも効く』と言っていた
米退役軍人省の2型糖尿病患者60万人超を追跡した大規模研究で、GLP-1受容体作動薬を始めた人はアルコール・大麻・オピオイドなど5種類の依存症リスクが軒並み低下していたとBMJに報告された。すでに依存症がある人では死亡率も半減していた。
同じ市場を追う2社なのに、片方は増益48%、片方はリストラだった
2026年第2四半期決算で、イーライリリーとノボノルディスクの明暗がはっきり分かれた。リリーはマンジャロ・ゼップバウンドの合計売上149億ドルで全体売上が48%増、中国は93%増。一方ノボは売上総利益率が82.7%から78.2%に低下し、値下げと人員削減を同時発表した。
18本のうち、表示通りだったのは1本だけだった
英国の独立系ラボが闇市場で流通する偽造レタトルチド18検体を検査したところ、表示通りの濃度だったのは1本のみだった。約3割が高濃度、約3割が低濃度、1本は有効成分ゼロ。検体の重量の9割は成分不明だったという。
アメリカ議会が、中国の工場3社に名指しで手紙を送っていた
米下院・中国共産党特別委員会が2026年1月、中国のペプチド製造企業3社に書簡を送付していたことが分かった。出荷先リストや製造許可など10項目の開示を要求。書簡には違法にコンパウンドされたGLP-1関連の有害事象報告が「数百件」に上るとの記載もあった。
痩せ薬を狙う武装強盗団が、国境に現れた
パラグアイ〜ブラジル国境で、チルゼパチドを狙った組織的な武装強盗が週1件ペースで発生していると調査報道機関OCCRPが報じた。価格差は最大7倍。2026年の押収量は前年の10倍以上に急増しており、現地の薬局数も2年で倍増している。
長官が選んだ委員は、その薬を売る人たちだった
米FDAの諮問委員会に2026年7月、HHS長官ロバート・ケネディJr.が新委員8人を任命した。NBC Newsの取材で、8人中6人がペプチドを販売するクリニックと金銭的関係を持つことが判明。新委員はほぼ全員が賛成票を投じ、既存委員の多くは反対に回っていた。
痩せ薬が、その日のうちに玄関まで届く国がある
Amazon Pharmacyがイーライリリーの飲むGLP-1「Foundayo」の即日配送を約3,000都市で開始し、年内に約4,500都市へ拡大予定。メディケア対象者は月50ドル、保険適用なら月25ドルからの管理プログラムも登場し、通院なしで届く形が広がっている。
FDAが自分のページで、990件と730件を数えていた
FDA公式ページが2026年9月1日更新で、コンパウンド版セマグルチドの有害事象報告990件、チルゼパチドは730件超と公表した。用量ミスや保管不良、偽造品など6つの懸念点も列挙され、未承認GLP-1薬のリスクが具体的な数字で裏付けられた形になる。
FDAがまだ動く前に、州が「処方するな」と言い渡していた
アラバマ州の医師免許委員会が2026年5月、未承認の「研究用ペプチド」の処方・調剤を医師・PAなどに禁止する公式通知を発出。コネチカット州司法長官も業者を提訴し広告禁止に動いた。法律事務所の解説では、少なくとも6州が連邦を待たず独自規制に踏み出している。
2年前は3%だった。今は11%。静かに主流になっていた
米ギャラップの世論調査で、体重目的でGLP-1薬を現在使用中と答えた米成人が2024年の3%から2026年は11%に増加した。同時期に米国の肥満率も過去最高から低下したが、因果関係は示されていない。
『信じられないほどの害の跡』。判事はそう言って、6年の実刑を科した
未承認ペプチドの販売業者が懲役70ヶ月(約6年)の実刑判決を受けた。テストステロンで汚染された製品で重篤な有害事象が発生し、偽造した検査証明書で「高純度・米国製」と偽っていた。取り締まりが警告状から実刑・起訴の段階に進んでいる。
同じ薬なのに、スターバックスは打ち切り、バンカメは「投資」と呼んだ
スターバックスが2026年10月から従業員の減量目的GLP-1薬の保険適用を終了する一方、バンク・オブ・アメリカはCEO自ら「良い投資」と呼んで年2.5億ドルの支出を続けている。雇用主全体の適用率は1年で72%から60%に低下した。
訴えられて1ヶ月後、手を組んでいた
ノボノルディスクがHims&Hersを特許侵害で提訴した1ヶ月後、訴訟を取り下げて正規品供給の提携を発表した。株価は37〜46%急騰。それでもコンパウンド版の提供は完全にはやめないという玉虫色の決着。
唐辛子の絵文字が、規制逃れの合言葉になっていた
医師でジャーナリストのCéline Gounder氏の調査で、TikTokのペプチド販売業者が「Peppers」「pepper community」という隠語や唐辛子絵文字を使い、内容モデレーションを意図的に回避している実態が明らかになった。
保険を切られたのは、現役ではなく引退した人たちだった
米国防総省のTRICARE for Lifeが2025年8月末、退役軍人向けの減量目的GLP-1薬の保険適用を終了した。現役中は処方率5.5%と狭き門、退役後は保険そのものを切られるという入口と出口の両方での締め付け。
検査に来るまで、平均2年以上だった
米学術誌が503B外部委託薬局の登録48件を分析。FDA検査を受けたのはわずか23%で、登録から検査までの平均は2年超。検査を受けた施設は全て重大な違反を指摘されていた。
オゼンピックの説明書、10か月で3回書き換えられていた
FDAがオゼンピックの承認内容を2025年10月・2026年6月・2026年8月の3回にわたり変更。市販後の副作用報告の追記、専用針表記の削除、パッケージ内容物の変更と、いずれも新しい効能の追加ではなかった。
8歳から11歳への処方が、7年で310倍になっていた
米学術誌Pediatricsが、肥満のある8〜11歳へのGLP-1系薬の処方割合が2019年の0.03%から2026年に9.3%へ急増したとする研究を公開。実数は2万人超、9割超が重度肥満だった。割合自体はなお低い水準。
痩せ薬の成分が、老いたマウスの寿命を100日延ばした
米UCバークレー主導の研究が学術誌Natureに掲載され、高齢の健康な雌マウスにセマグルチドを3か月投与したところ中央値寿命が約12%(約100日)延びたと報告された。ヒトでの効果を示すものではない。
CVSが、痩せ薬を「アプリで値段を見て、その日に受け取れる」体制にする
米CVSファーマシーが2026年8月5日、GLP-1系薬の価格をアプリで確認でき同日ピックアップも可能にする体制を発表した。イーライリリーとの新提携で、初診料も29ドルに値下げする。2026年第4四半期上旬に開始予定。
偽オゼンピック、本物と同じロット番号を名乗って正規の流通網に紛れ込んでいた
FDAが警告した偽オゼンピック(セマグルチド)の最新摘発事例で、偽造品は本物と同一のロット番号を表示していたことが分かった。真贋はペン本体の表記位置の違いでしか判別できなかったという。米国の正規供給網での摘発は過去3回目。
やめて、また始めたら何が起きるか。それを調べる治験が動いている
米UTダラス大が、GLP-1系の痩せ薬をやめてから再び使い始めた場合の脳と行動の変化を調べる治験を進めている。対象40人、募集中。始める人向けの治験は数多くある一方、やめて戻る人向けはまだ数えるほどしかない。
薬でやめた方が、ダイエットでやめるより速く体重が戻ることが分かった
オックスフォード大学が37研究・9,341人を解析した結果、GLP-1薬を中止した後の体重の戻りは、行動療法プログラムを中止した場合より月0.3kg速いと分かった。新しい薬に限るとさらに速い。「戻るかどうか」の次は「どちらが速く戻るか」の比較だった。
「太っていることは障害ではない」 控訴裁判所がCignaの保険適用除外を支持
米第1巡回区控訴裁判所が2026年2月23日、保険会社Cignaによる肥満治療薬(GLP-1)の給付除外を「障害差別」とした訴えを退けた地裁判断を支持した。原告の主張は「具体的な事実的支持を欠く、結論的なもの」と判断された。
サムズクラブが、GLP-1を含む処方薬の「当日配送」を始めていた
会員制倉庫店サムズクラブが、GLP-1受容体作動薬など冷蔵保管が必要な処方薬の当日配送を開始していたことが分かった。ノボノルディスクの患者支援プログラムと連携し、コールドチェーン配送で全米600超のクラブに対応する。日用品の棚に、処方薬の物流網が近づいている。
インド後発品最大手が「GLP-1市場は思ったより小さいかも」 それでも事業は拡大
インドの後発薬大手ルピンが2026年8月26日、GLP-1市場が当初想定ほど大きくならない可能性があると表明。一方で新薬開発と南ア・カナダ・ブラジルへの事業拡大は継続する方針も示した。
「太らせない薬」で、退役軍人省がアルコール依存症の治験を始めた
米退役軍人省が、セマグルチドをアルコール依存症の治療薬として検証する第3相治験「CRAVE」を開始。全米19施設で622人を対象に募集中。ClinicalTrials.govで直接確認した。
一度は外したゼップバウンド、CVSが10月に「復活」させる
米CVSケアマークが2026年5月28日、一度は外していたゼップバウンドを10月1日付で標準フォーミュラリーに再登録すると発表。同時に飲み薬フォーンダヨの新規制限も解除した。
「承認された適応」のはずが、保険会社が入口で止めていた
無呼吸症治療のためゼップバウンドを処方された米国人女性が保険会社エレバンス・ヘルスを提訴。連邦判事は2026年4月、ERISA違反の主張が訴訟として成立すると認めた。
GLP-1を「抑える」薬に、5億ドルが集まった アミリックスがアベキシチドの商業化準備で増資
アミリックス・ファーマシューティカルズが2026年8月19日、アベキシチドの商業化準備資金として約5億ドルの公募増資を発表した。第III相LUCIDITY試験の主要評価項目達成からわずか1日後という早さで、年内NDA申請への準備が進んでいる。
16万本超のセマグルチドが自主回収、原因は「糸くず」 米コンパウンド薬局、半年前に受けた警告の後
米ミズーリ州のコンパウンド薬局アポロ・ケアが、セマグルチド注射液16万本超を自主回収した。理由はナイロンと絹たんぱく質の異物混入。半年前にFDAから無菌性違反の警告書を受けていた同社での事案。
調剤薬局がリリー・ノボを独禁法で訴えた裁判、連邦判事が却下
米テキサス州西部地区連邦地裁が2026年8月6日、調剤薬局Strive Specialtiesがリリー・ノボを相手取った独占禁止法訴訟を却下した。判事は「調剤薬(compounded)はブランド薬と同じ市場で競合していない」と判断し、原告は控訴を検討している。
「白玉点滴」の中身、最も重い区分で回収に 米当局、エンドトキシン高値でクラスI認定
米テキサス州の調剤薬局が、注射用グルタチオン(白玉点滴の主成分)をFDA最重区分「クラスI」で自主回収した。細菌エンドトキシンの規格逸脱が理由で、発熱や頻脈などの有害事象が実際に報告されている。
GLP-1を「止める」薬が、第III相に届いた アベキシチド、胃バイパス後の低血糖で主要評価項目を達成
アミリックス社のアベキシチド(avexitide)が、胃バイパス手術後の低血糖を対象にした第III相LUCIDITY試験で主要評価項目を達成した。GLP-1を増やす薬が主役だった数年間で、GLP-1を抑える薬が初めて第III相に到達した。
ノボ・ノルディスクがイーライリリーを提訴 「広告が比べている用量が、そもそも古い」
ノボ・ノルディスクが2026年7月21日、イーライリリーを広告における虚偽表示・不正競争でニュージャージー州連邦地裁に提訴した。ゼップバウンド/マンジャロの広告がウゴービ・オゼンピックの旧世代の用量と比較しているという主張。両社は同じ市場で首位を争う関係にある。
飲む痩せ薬フォーンダヨ、2002年以来もっとも速く承認された新薬だった
オルフォルグリプロン(フォーンダヨ)の米FDA承認が、2002年以来もっとも速い新有効成分(NME)承認だったことがopenFDAの記録で確認できる。8月4日には添付文書の改訂も承認済み。「早く承認する新制度」の第1号が痩せ薬だった。
マンジャロの薬価が25%下がった 理由は「効かなかったから」ではなく「売れすぎたから」
中医協が承認したマンジャロ皮下注(チルゼパチド)の薬価引き下げが2026年8月1日に適用された。2.5mgは1,924円から1,443円へ、5mgは3,848円から2,886円へ、全規格が25%下がった。値下げの根拠となった新ルールを整理する。
痩せ薬の二強、明暗がくっきり分かれた ノボの次世代候補が直接対決でマンジャロに敗れる
ノボノルディスクの次世代候補カグリセマが、2型糖尿病の直接比較試験でイーライリリーのチルゼパチドに血糖の面で敗れた。一方リリーの売上は前年比48%増。この勝負が、日本に何がいつ入ってくるかを左右する。
世界最大の治験データベースに「模擬試験」と書かれた登録が並んでいた BPC-157・MOTS-c の「治験開始」は取り消します
ClinicalTrials.gov に登録されたBPC-157・MOTS-c・TB-500・GHK-Cu・メラノタンIIの「第II相試験」を精査したところ、同一スポンサー名義の8件が同じ施設・同じ担当者・スポンサー名と一致しないメールドメインで登録され、うち1件はタイトルが「(Mock Study)」で終わっていた。ペプチ堂も一度この登録を信じて記事を書き、公開した。その訂正と、登録の見分け方を記録する。
「注射じゃなくて飲み薬」の争いが始まっている 飲むウゴービが発売来最高、リリーの飲み薬は失速
痩せ薬は注射から飲み薬へ移りつつある。ノボの経口ウゴービが週17.6万件で発売来最高を記録する一方、リリーのフォーンダヨは5週ぶりに減少。飲み薬になると何が変わるのか、日本ではどうなっているのかを整理する。
FDAの専門家会議が、BPC-157など6つのペプチドに「薬局で扱ってよい」と投票 ただしFDA自身の審査官は全部に反対していた
米FDAの専門家会議が2026年7月、BPC-157・KPV・TB-500・MOTS-c・セマックス・エピタロンの6つについて、薬局が調合の材料に使えるようにすべきだと投票した。ただしFDAの審査官は7品目すべてに反対しており、投票も僅差。しかもこの投票に拘束力はない。何が決まって、何が決まっていないのかを整理する。
開発元が「闇市場」を訴えた まだ承認されていない痩せ薬が、なぜ普通に売られているのか
イーライリリーが、開発中の痩せ薬レタトルチドを無断販売していた米6社を提訴した。被告の多くは「研究用」と掲げるオンライン販売業者。まだ承認されていない物質が、なぜ買える状態になっているのか。その構造を解説する。
開発中の「三重作動薬」レタトルチド、80週で体重22.6%減 ただしまだどの国でも承認されていない
イーライリリーが第III相の追加2試験の結果を公表。2型糖尿病を併発する人で80週20.8%(約20.6kg)、心臓病を持つ重度肥満の人で22.6%(約25.3kg)の体重減少が報告された。ただし企業の速報値であり、承認申請は2027年初めの予定。海外通販の「レタトルチド」は承認薬でも治験薬でもない。