速報2026-10-06

痩せ薬の副作用を消すための薬が、もう治験に入っていた

GLP-1系の痩せ薬は筋肉も一緒に落とすことが知られている。その筋肉減少だけを狙って抑える抗体薬trevogrumabとセマグルチドの併用試験が、ClinicalTrials.govで確認できた。1年で筋肉減少が約42%少なかったという報道もある。

出典:ClinicalTrials.gov(NCT06299098)

GLP-1系の痩せ薬は、脂肪だけでなく筋肉(除脂肪体重)も一緒に減らすことが知られている。

その筋肉減少だけを抑えるよう設計された抗ミオスタチン抗体trevogrumabと、セマグルチドを併用する第II相試験をClinicalTrials.govで本稿が直接確認した。

報道によれば、1年間の筋肉減少がセマグルチド単独群より約42%少なかったという。

痩せ薬の副作用を、別の薬で打ち消す。そういう薬が、すでに治験の段階に入っていた。

「痩せるけど、筋肉も落ちる」という知られた弱点

セマグルチドやチルゼパチドなどのGLP-1系の痩せ薬は、体重そのものはよく落ちる一方、減った体重のうち一定割合が筋肉(除脂肪体重)であることが複数の研究で指摘されている。筋肉が落ちると基礎代謝が下がり、リバウンドしやすくなるほか、高齢者では身体機能の低下にも直結する。

筋肉だけを守るよう設計された抗体薬

米製薬大手Regeneron社の「trevogrumab」は、筋肉の成長を抑えるタンパク質ミオスタチンを狙う抗体薬だ。セマグルチドとの併用試験(NCT06299098)をClinicalTrials.govのAPIで本稿が直接確認したところ、登録目標1,005人、米国60施設超(メイヨークリニックを含む)で実施中、現在のステータスは「ACTIVE_NOT_RECRUITING(募集終了・実施継続中)」だった。初回登録は2024年3月、最終更新は2026年9月で、継続的に更新されている。

同スポンサー名義でGLP-1関連の他の登録も横断検索したが、該当はこの1件のみ。単一施設・長期未更新といった、過去に本稿が指摘してきた偽装登録(SF-011)に特徴的な異常は見られなかった。

1年間の筋肉減少が、約42%少なかったという報道

2026年10月1日付の報道(企業発表ベース、査読論文は未発表)によれば、trevogrumab併用群はセマグルチド単独群と比較して、1年間の除脂肪体重(筋肉量)の減少が約42%少なかったという。体重減少そのものの差は報道からは明確でなく、「同じように痩せながら、筋肉はより守られた」という位置づけで報じられている。

ヤバい点は?

  • 現時点では第II相試験(ACTIVE_NOT_RECRUITING)であり、承認された薬ではない。日本・米国いずれでも未承認で、健康被害が出ても医薬品副作用被害救済制度の対象外になる
  • 「42%少なかった」という数字は企業発表・報道ベースで、査読を受けた論文はまだ公表されていない
  • 筋肉減少を抑える効果と、体重減少そのものへの影響(脂肪が落ちにくくなる可能性など)の関係は、本稿の調査範囲では確認できていない

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出典

  • ClinicalTrials.gov「A Study to Learn About the Effects of Trevogrumab in Combination With Semaglutide」(NCT06299098)。本稿でAPI直接確認 https://clinicaltrials.gov/study/NCT06299098
  • Medical Daily「Trevogrumab Semaglutide Lean Mass CouRAGe One Year」(2026年10月1日、企業発表ベースの報道)

関連:semaglutidetirzepatide

本記事は海外の一次情報を日本語で要約した速報です。医学的助言ではありません。執筆:ペプチ堂管理人