速報2026-10-10

1年で151店が閉店。痩せ薬があけた「大きいサイズ」の穴

プラスサイズ専門アパレルのTorrid社が2025年度に151店舗を閉鎖し売上が9.4%減少。H&Mが大きいサイズの廃止、Mangoやターゲットも大きいサイズの在庫を大幅削減した。GLP-1薬の普及で体型分布が変化し、アパレル業界が対応を迫られている。

出典:Torrid Holdings Inc. 2025年度決算、業界メディア各社

プラスサイズ専門アパレルのTorrid社が、2025年度に店舗数を634店から483店へ、151店(23.8%)減らしたと発表した。

通期売上は9.4%減。H&Mは2026年春までに3XL・4XLサイズを廃止、Mangoも大きいサイズの在庫を大幅に削減した。

GLP-1薬の普及で体型分布が変化したことが、業界の在庫・店舗戦略に直接響いている。

痩せ薬がヒットした分だけ、どこかの棚が空いていく。

Torrid、1年で151店を閉める

プラスサイズ専門アパレルのTorrid Holdings Inc.の2025年度決算によると、第4四半期の売上は前年同期比14.3%減の2億3,620万ドル、既存店売上は10%減。通期売上も9.4%減の10億100万ドルだった。

さらに目立つのが店舗数の動きだ。2024年度末に634店あった店舗は、2025年度末には483店へ、**151店(23.8%)**減少。第4四半期だけで77店を閉鎖し、2026年半ばまでにさらに最大30店を閉める予定だと報じられている。

大手も「大きいサイズ」を削っている

Torridだけの現象ではない。業界メディアによると、H&Mは2026年春までに3XL・4XLサイズを廃止。Mangoは16〜20サイズのドレスの在庫を1年で6.6%から0.5%まで削減した。米ターゲットの大きいサイズ女性服のオンライン取り扱いも、2025年3月から2026年3月の1年間で37%減少、直近半年だけでも30%減ったと報告されている。

どれくらいの規模の話なのか

調査会社Impact Analyticsが2025年9月に発表したレポートによると、GLP-1ブームによるサイズ需要の変化で、2027年までに最大4億点のアパレルが需要と不一致を起こし、米国の小売業界で50億ドル相当の在庫リスクが生じる可能性があるという。同レポートでは、米国のGLP-1使用者の**72%**が少なくとも1サイズ小さくなったとも報告されている。

このレポートは発表から1年以上経っており、2026年の複数の記事が「最新調査」として引用し続けている状態だ。本稿が確認した範囲では、このレポートの元データへの直接到達はできておらず、算出方法の詳細は不明である。

ヤバい点は?

  • Torridの業績悪化には、GLP-1薬以外にも実店舗小売全体の構造変化・競争環境の変化が影響している可能性があり、本稿はGLP-1薬を唯一の原因として特定するものではない
  • Impact Analyticsの「50億ドル」「4億点」という数字は2025年9月発表のレポートが初出で、本稿はその算出方法の一次資料には到達できていない
  • アパレル業界の在庫戦略は今後も変動する可能性があり、本稿が紹介した店舗数・サイズ構成は各社の決算発表時点のものである

関連記事

出典

  • Torrid Holdings Inc. 2025年度第4四半期決算説明会トランスクリプト(fool.com経由)、SEC 8-K決算発表資料(本稿はこれらを引用する記事経由で確認)
  • thestreet.com等の業界メディア(H&M・Mango・ターゲットの大きいサイズ削減、本稿でWebSearch確認)
  • Impact Analytics社レポート(GlobeNewswireプレスリリース、発表日2025年9月29日、本稿はWebSearch結果経由で確認。原文への直接到達は403で失敗)

関連:semaglutidetirzepatide

本記事は海外の一次情報を日本語で要約した速報です。医学的助言ではありません。執筆:ペプチ堂管理人