「太っていることは障害ではない」 控訴裁判所がCignaの保険適用除外を支持
米第1巡回区控訴裁判所が2026年2月23日、保険会社Cignaによる肥満治療薬(GLP-1)の給付除外を「障害差別」とした訴えを退けた地裁判断を支持した。原告の主張は「具体的な事実的支持を欠く、結論的なもの」と判断された。
出典:HR Dive
米第1巡回区控訴裁判所が2026年2月23日、保険会社Cignaによる肥満治療薬(GLP-1受容体作動薬)の給付除外を「障害差別」とした訴えを退けた地裁判断を支持した。
原告はメイン州の労働者で、肥満が歩行・立位・睡眠といった主要生活活動を著しく制限すると主張したが、裁判所は「具体的な事実的支持を欠く、結論的な主張」だと判断した。
「太っていることは障害か」という問いに、この事件では裁判所が「そうとは言えない」と答えた形になる。
保険会社Cignaによる肥満治療薬(GLP-1受容体作動薬)の保険給付除外をめぐる訴訟で、米第1巡回区控訴裁判所が2026年2月23日、原告の訴えを退けた地裁判断を支持しました。
何が起きたのか
原告はメイン州の労働者で、2024年6月、医療保険上の適用除外がACA(医療保険制度改革法)第1557条(障害を理由とする差別を禁じる規定)に違反すると主張して提訴しました。肥満が「歩行、立位、睡眠」といった主要な生活活動を著しく制限しており、法律上の「障害」にあたるという主張です。
しかし控訴裁判所は、原告が主要な生活活動を列挙しただけで、自身の具体的なケースについて十分な事実的裏付けを示していないと指摘。「結論的な主張」にとどまっているとして、地裁による訴え却下の判断を支持しました。
これは何を意味するのか
この判決は、「肥満そのものが法律上の障害にあたるかどうか」を一般論として否定したわけではありません。あくまでこの原告の主張の立証が不十分だったという、個別事案の判断です。
実際、同じような法理(保険の適用除外が障害差別にあたるという主張)を使った別の訴訟では、結果が逆になっています。既存記事で伝えたNewkirk対Elevance Healthの集団訴訟は、2026年に入っても審理が続いています。同じ主張の型が、事件によって明暗を分けている状況です。
ヤバい点は?
- この判決はCignaの保険給付除外そのものの是非を全面的に認めたものではなく、原告の主張の立証不足を理由とした個別判断です
- 米国のADA(障害者法)・ERISA(従業員退職所得保障法)に基づく訴訟の話であり、日本の公的医療保険とは制度が異なります
- 同種の訴訟は今も複数係争中で、今後も判断が分かれる可能性があります
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出典
- HR Dive「1st Circuit affirms dismissal of Cigna obesity disability discrimination lawsuit」(2026年2月23日)