韓国人観光客が「マンジャロ」目当てに来日——地方の病院がSNSで「聖地」に
糖尿病治療薬マンジャロを求めて来日する韓国人が急増している。日本の公定薬価が韓国の自由診療より大幅に安く、韓国メディアは「スシジャロ」と呼ぶ。仁川空港では289件の摘発も出ている。
出典:テレビ朝日系(ANN)/産経新聞/中央日報日本語版(いずれもYahoo!ニュース配信)
糖尿病治療薬[マンジャロ(チルゼパチド)](/peptides/tirzepatide/)を求めて日本を訪れる韓国人が増えている、と複数の日本メディアが2026年9月に報じた。
日本の公定薬価が韓国の自由診療価格より大幅に安く、韓国メディアはこの現象を「スシジャロ」と呼んでいる。
仁川空港では2025年1〜5月だけで289件の摘発が出ており、専門家は医師の管理外での越境購入のリスクを指摘している。
日本の地方都市の病院が、韓国人の間でSNS上の「聖地」になっている——テレビ朝日系(ANN)や産経新聞、中央日報日本語版(いずれもYahoo!ニュース配信)が、2026年9月にそう報じました。
何が起きているのか
ANNの報道によると、糖尿病治療薬マンジャロ(チルゼパチド)をダイエット目的で求める韓国人が日本を訪れる傾向が増えており、日本の地方都市の病院がSNSで「聖地」として紹介されるまでになっているといいます。取材を受けたソウル在住の女性は「日本全国で一番安かった」という理由でその病院を訪れ、同じ医療機関で「数人の中年女性たちが一緒に処方してもらって出ていく」場面を目にしたと証言しています。
産経新聞はX(旧Twitter)への投稿で、韓国メディアがこの現象を「スシジャロ」と呼んでいると伝えました。韓国メディア(文化日報)は「買い占め現象が公然と生じている」と報じているといい、産経新聞は「不正持ち帰りが横行」とも表現しています。
なぜ日本を目指すのか——価格差
理由は価格です。中央日報日本語版(Yahoo!ニュース配信)によると、日本の公定薬価は2026年8月の値下げ後、4週分2.5mg製剤で5,772円。一方、自由診療の韓国では、安い医療機関でも4週分約29万ウォン(約3.5万円)かかるといいます。ソウル在住の30代男性は友人と福岡を日帰りで訪れ、マンジャロ4カ月分を約85万ウォン(約10万円)で購入。同じ量を韓国で買うと安くても170万ウォン以上かかるところ、往復航空券約35万ウォンを加えても日本で買ったほうが安かった、と話しています。ANNの取材でも「韓国で5mgを3カ月分購入する金額で、日本では3カ月分買った上に航空券とホテル代を払ってもお釣りが出る」との声が伝えられています。
取り締まりの実態
ANNによると、仁川空港の税関は2025年1〜5月の間に、マンジャロの持ち込みなどで289件を摘発しています。立命館大学の専門家は、医師の管理なしに薬を越境購入することについて「副作用が起きた時にリスクとなる」と指摘しており、厚生労働省も適正使用を改めて呼びかけているといいます。
ヤバい点は?
- 医師の処方薬を、処方を受けた国と異なる国で使う場合、現地の医師による経過観察が伴わないまま自己判断での使用になりやすい構図があります(個人輸入のルールも参照)
- 韓国では税関による摘発の対象にもなっており、持ち帰り自体に法的リスクが伴います
- 処方薬をSNSで知り合った相手に横流しする行為は日本でも摘発事例があります。大阪府警の書類送検の例
- 本稿は複数の報道機関の取材に基づくものです。来日者数の総計や処方の詳細な内訳までは、報道以上のことは分かっていません
この現象の裏側では、偽物・違法持ち込みの摘発も急増している。詳しくは続報を参照。
出典
- テレビ朝日系(ANN)「“マンジャロ”求め来日する韓国人が急増 地方都市の病院がSNSで”聖地”に」(Yahoo!ニュース配信、2026年9月)
- 産経新聞 公式X投稿「韓国人の日本旅行、狙いは『マンジャロ』 格安・円安で利用者殺到…不正持ち帰りが横行」(2026年9月)
- 中央日報日本語版「『韓国の3カ月分の価格なら旅行してもお釣り出る』韓国人が日本の病院に殺到する理由」(Yahoo!ニュース配信、2026年9月)
関連:tirzepatide