一度差し押さえられても、商売は止まらなかった
米司法省とFDAが2026年9月29日、偽造オゼンピックを中国から仕入れ米国内で転売したとしてインド国籍の2名を起訴したと発表した。FDAが2023年12月に押収・警告を出した後もスキームは続いていたという。
出典:米司法省(DOJ)
米司法省(DOJ)とFDAが、偽造オゼンピックを中国から仕入れて米国内の卸業者に転売していたとして、インド国籍の男2人を起訴したと発表しました。
FDAが2023年12月に偽造品の一部を差し押さえ、公に警告を出した後も、このスキームは続いていたとされています。
被告の1人はイタリアから米国へ送還され、フロリダ州タンパの連邦地裁で初出廷しました。
米国の司法当局が、偽物のオゼンピックを国境を越えて流通させていたとされる事件で、新たに2人を起訴したことがわかりました。当局が一度動いた後もスキームが止まらなかった、という点が今回の発表の核心です。
何が起きたのか
DOJの公式発表によれば、2026年9月29日、フロリダ州中部地区の連邦大陪審が、インド国籍のSwapnadip Roy(33歳)とVicky Ramancha(37歳)の2人を、偽造処方薬の密輸に関する共謀・密輸罪で起訴しました。
起訴内容によると、2人は少なくとも2023年7月から2024年4月にかけて、中国の未承認の仕入れ先から偽造オゼンピックを入手していました。偽造品には本物そっくりのパッケージ・添付文書・ペンのラベル・注射針が含まれており、購入者が正規品だと信じ込むように作られていたとされています。
注目すべきは時系列です。 FDAは2023年12月、偽造オゼンピックの一部を差し押さえ、消費者向けに公に警告を出していました。DOJの発表は、それでもこのスキームが2024年4月まで続いていたと明記しています。当局の摘発が、必ずしも流通の即時停止を意味しないことを示す事例です。
罪状と量刑
起訴内容は、密輸および米国政府を欺く共謀罪1件、密輸罪3件、偽造医薬品の販売・所持罪2件の合計6件。DOJによれば、有罪となった場合、Roy・Ramanchaの両被告はそれぞれ最大71年の禁錮刑に直面するとしています(起訴はあくまで容疑であり、有罪が確定するまで無罪推定が適用されます)。
Royはインターポールの国際手配(赤手配書)に基づき拘束され、その後イタリアからの身柄引き渡し(送還)が実現。米国到着後、フロリダ州タンパの連邦地裁で初出廷したとDOJは発表しています。
捜査はFDAの犯罪捜査部門(FDA OCI)が担当し、DOJ刑事局の担当検察官とフロリダ州中部地区の連邦検事補が起訴を担当しています。
日本への影響は?
今回の事件は米国内の卸業者向け転売ルートの話であり、日本国内の個人輸入とは直接の関係はありません。ただし、正規品そっくりの偽造パッケージが国境を越えて流通していたという事実は、「見た目が本物と同じでも中身が保証されるわけではない」という、個人輸入・研究用ペプチド全般に共通するリスクを改めて示しています。同様の摘発は米国内だけでなく、前日にはシンシナティ港での密輸摘発も発表されたばかりです。
出典
- 米司法省(DOJ)公式発表「Two Indian Nationals Charged in Connection with Transnational Counterfeit Ozempic Scheme」(Press Release Number: 26-2015、2026年9月29日) https://www.justice.gov/opa/pr/two-indian-nationals-charged-connection-transnational-counterfeit-ozempic-scheme
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