速報2026-10-19

適応外で使われた58件中12件、「高血糖のないケトーシス」という新顔の副作用が出ていた

日本肥満学会が2026年10月3日、安全な減量に関する声明を公表した。根拠はPMDAの2026年7月データで、GLP-1系薬の適応外使用に伴う有害事象のうちチルゼパチド58件中12件(20.7%)がケトーシス関連、セマグルチドは20件だった。

出典:日本肥満学会(JASSO)第47回学術集会・PMDA 2026年7月データ。日経メディカル等複数メディア経由で本稿確認

日本肥満学会(JASSO)が2026年10月3日、宇都宮市で開かれた学術集会で「安全な減量に関するステートメント」を公表した。

根拠はPMDAが2026年7月に公開したデータで、GLP-1系薬の適応外・不適切使用に伴う有害事象報告は、チルゼパチドが58件(うち12件=20.7%がケトーシス関連)、セマグルチドが20件だった。

学会は「過度な食事制限と併用するのは絶対に避けて」と呼びかけ、適応外使用そのものは推奨しない立場を明確にしている。

何が起きたのか

日本肥満学会・日本肥満症治療学会が2026年10月3〜4日に宇都宮市で開いた第47回学術集会・第44回学術集会で、「安全な減量に関するステートメント」が公表された。神戸大学の小川渉氏が説明した内容によると、根拠になっているのはPMDA(医薬品医療機器総合機構)が2026年7月に公開したデータだ。

GLP-1受容体作動薬等の適応外・不適切な使用に伴う有害事象報告のうち、チルゼパチドが58件、セマグルチドが20件。チルゼパチドの58件のうち12件(20.7%)がケトーシス関連だったという。小川氏は「この現象は当初想定されておらず、過去1〜2年で世界的に報告が増えている」とコメントしている。

ケトーシスとは何が違うのか

急性膵炎や腸閉塞(イレウス)のリスクは、これらの薬についてこれまでも知られていた。今回新しく論点になっているのは「高血糖を伴わないケトーシス」だ。

ケトーシスは、体が糖の代わりに脂肪を分解してエネルギーを作る状態のこと。糖尿病の患者が血糖コントロールを乱して起こす「糖尿病性ケトアシドーシス」は広く知られているが、今回報告されているのは、血糖値が高くないのにケトーシスが起きるパターンだという。GLP-1系薬は食欲を強く抑えるため、糖尿病ではない人が極端に食事を減らした状態と薬の作用が重なると、想定外の形でこの状態に至る可能性がある。

学会の立場

学会は、適応外使用そのものを推奨しない立場を明確にしたうえで、「過度な食事制限をしながらこれらの薬を使用するのは絶対に避けて」と呼びかけている。

ヤバい点は?

  • 58件・20件という数字はPMDAの集計データで、学会発表段階の引用。PMDA公式の個別安全性情報(文書番号)への直接到達は本稿では未確認
  • チルゼパチド・セマグルチドはいずれも日本で承認済みの薬だが、美容・痩身目的での使用の多くは適応外。適応外使用時の安全性は、承認時の審査で確認された範囲の外にある
  • ケトーシスという現象自体は、極端な食事制限との組み合わせで起きている可能性が高いとされ、薬単体の問題と切り分けられるかは今後の検証課題

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出典

  • 日本肥満学会(JASSO)・日本肥満症治療学会 第47回/第44回学術集会「安全な減量に関するステートメント」(2026年10月3日、宇都宮市)
  • PMDA 2026年7月公開データ(有害事象報告の件数)。日経メディカル・medicaldoc.jp・日本経済新聞等、本稿でWebFetch・WebSearch確認

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本記事は海外の一次情報を日本語で要約した速報です。医学的助言ではありません。執筆:ペプチ堂管理人